ギネスちゃん


イギリスのビールから名前をもらったギネスちゃんは、3才の女の子です。

いつも元気で、この間もご家族の方との旅行で海で泳いできたりと、ラブラドールらしいアクティブなワンちゃんです。

食欲も旺盛でついつい食べ過ぎてしまうギネスちゃんですが、体重も気にしながら、健康に気遣ってもらっています。

そんなギネスちゃんですが、昨年末にできた背中の10円ハゲが治らないという悩みを抱えていました。

 

当初、近所の病院で一般的な皮膚検査をしてもらい、何も異常が無かったため、ストレスかな?と言われ様子を見ていたそうです。

 

確かに赤みもないし、かゆみもなさそう。ギネスちゃん自身も気にする様子は無いので、人の円形脱毛症のような感じもしましたが・・・

ストレスのないように普段の生活を見直したりしても、毛が生えてこないし、他にも毛の薄くなってきてるような気がするとのことでしたので、念のためホルモンの検査と、皮膚糸状菌というカビの菌の培養を行いました。


すると、培養から4日目の時点でカビが生えてきました。

右側のビンがカビを培養するための寒天が入っているもので、ここにギネスちゃんのハゲている部分の周囲の毛を植えつけたのが左側のビンになります。

皮膚病の原因となるカビの菌が生えてくると、寒天の色が黄色から赤色に変わります。

脱毛の原因は皮膚糸状菌であるとわかりましたので、カビの治療がスタートしました。

左から、治療開始時・2週間後・1ヶ月後・2ヶ月後の写真です。

少しずつ発毛して、今ではすっかり10円ハゲはわからなくなりました。

ギネスちゃんのお悩みも無事解決し、ストレスをかけてしまっているのかなぁと心配されていた飼い主さんの心配も解消しました。

 

今回ギネスちゃんがかかってしまった皮膚糸状菌症という皮膚病は、わかりやすいケースでは輪っか状の赤い湿疹が出ることがありますが、今回のように脱毛だけ起こる場合もあります。カビの菌が毛を好んで発育するため、感染した毛が順番に抜けていき、脱毛の輪が少しずつ広がっていきます。脱毛の症状がひどい子では、背中の毛が全部無くなってしまった子も診させていただいたことがあります。しかし、適切な治療を行うことで、また毛は生えてきますので、適切な診断・治療が行われればちゃんと治すことができます。

ただし、皮膚糸状菌の特徴として忘れてはいけないのが、人にも感染するということです。ペットと飼い主さんとでうつしあってしまって、再発してしまうこともありますので、人でも感染が疑われる時は皮膚科にかかっていただき、一緒に治療しないといけない場合もあります。また、カビの病気ですのでカビの出す胞子がおうちの中に残ってしまうことが再発の原因となりますので、再発予防という点ではおうちのカーペットなどを一掃しないといけないようなケースもありますので、治ったあとも油断できない皮膚病ではあると思います。

 

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コメント: 4
  • #1

    モト (水曜日, 28 8月 2013 17:10)

    家の猫も皮膚糸状菌の治療中です。それと共に、私達家族も皮膚炎が移ってしまい、お互いに治療となりました。子供達は回復し、後は私と猫ちゃんの治療継続です。先生の助言を頂き猫ちゃんと家族が愛用して居たソファーは処分する事にし、洗濯も小分けにして出来る事をやっていこうと思います。

  • #2

    shinkoiwa-pet-clinic (水曜日, 11 9月 2013 17:55)

    無事に猫ちゃんもご家族の方も治ってきてよかったです。
    ソファーを処分するという決断が早かったことに少し驚きましたが、功を奏しているようなのでほっとしています。
    ご自身の治療や子猫のシャンプーなど大変だったと思いますが、ここまでよくなってきたのは、そのがんばりがあったおかげです。
    今後も再発に気を付けながらもうひと踏ん張りしましょう。

  • #3

    ギネスまま (火曜日, 24 9月 2013 10:50)

    丁寧に治療していただいてありがとうございました(^ω^)すっかりきれいになって再びツヤ犬になりました。何しろ原因がわからなかったことが今思えば不安だったな、と。相変わらずのやんちゃワンコですが今後ともよろしくお願いします。涼しくなってきましたので先生、ご家族、スタッフの方々もご自愛ください(^ω^)

  • #4

    shinkoiwa-pet-clinic (火曜日, 03 12月 2013 19:49)

    先日は輸血にご協力いただき、ありがとうございました。
    ギネスの血を分けてもらった子は、無事に手術も乗り越えることができ、昨日抜糸のため一週間ぶりに来院しました。入院中はずっと寝たきりでしたが、病院の中を歩き回り、うんち、おしっこをしていくほどに回復していました(^。^;)。
    ギネスとご家族の方の御好意で、瀕死の子を助けることができました。
    本当にありがとうございました!

休診のお知らせ

  9/29(金) 午前休診

 

とさせていただきます。

午後は通常の診察です。

お迷惑をおかけしますが、ご了承ください。

受付時間

午前9:oo〜12:30

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2017年

10月

05日

犬猫にとって危険な野菜と果物

実りの秋。食欲の秋。

食べるの大好き!!な私にとってはとても嬉しい季節ですが、

愛犬にとっては危険なものもあるので注意しなくてはいけません。

 

気になって調べてみたら、動物にとって危険な野菜や果物がたくさんありました。

その数ある中から自宅の冷蔵庫にあったものをピックアップしました。

ご参考になれば幸いです。

 

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2017年

7月

21日

犬猫にとって危険な植物

私達を和ませてくれる植物も毒になることがあるそうです。

 

 

以前、愛犬が散歩中に葉っぱの先を舐めたり銜えたりしたことがありました。

気になりネットで調べると毒を含む植物があることを知りヒヤリとしました。

以来、植物を口にしないよう注意していますが、

植込みに肥料がおいてあったり、葉っぱに毛虫がついていたり、農薬を散布していたり、など

間接的な被害にも注意が必要だと感じました。

 

犬猫にとって危険な植物は数百種以上と言われています。

有毒植物に触れたり、口にすることで、

皮膚炎、下痢、嘔吐、痙攣、呼吸困難などをおこしたり、

強力な毒や大量摂取によって死に至ることもあるそうです。

また、有毒植物を活けていた水も危険な場合があるそうです。

 

万が一口にしてしまった場合は、「すぐに受診する」

受診が無理なときは、「獣医師に連絡し指示を仰ぐ」など、

早急な対応が必要とされます。

 

 

野菜や果物も犬猫にとって毒になるものがあるそうです。

食物アレルギーをおこす可能性もあり注意が必要だと言われています。

こちらに関しては、別途ブログで取り上げたいと思っております。

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2017年

7月

11日

知っててよかったこんなこと

動物看護士の鰐川と申します。

 

小さな頃から動物と関わってきて「教わったこと」をいくつか挙げてみました。

 

●犬猫も毎日歯磨きをした方がいいこと

  虫歯はレアですが歯周病が多く見られます。歯周病予防には歯磨きが効果的といわれています。

  詳しくは以前のブログをご参考になさって下さい。

 

●耳掃除を行うこと

  暑い季節は蒸れやすく特に注意が必要です。

  お掃除の方法は、見えている部分と指が届く範囲を濡らしたコットンやウェットティッシュなどで拭きます。

  アルコールを含むもの、熱い蒸しタオルはNG!!!

  刺激が強く痛みを伴うことがあるそうです。また、殺菌効果は期待できないそうです。

  臭う、頭を振る、痒がるなどは病気のサインかもしれません。

 

●肛門腺絞りをしないと破裂することがあること

  肛門の左右に分泌液が溜る袋状の肛門嚢があります。

  分泌液は排便の際に出ますが自分の力で出せない場合もあり定期的(1か月に1回程度)絞る必要があります。

  溜ってしまうと痒みや炎症がおき腫れたり出血することがあります。

 

●動物も便秘になるということ

  便が3日以上出ない、排便の回数が減った、便がいつもより硬くて細い、吐く、食欲低下などがサインです。

  便秘はとても苦しく、放置すると重症化しにかかわることもあるそうです。

  摘便、便秘薬の経口投与、療法食などの処置があります。

 

●動物も熱中症や低体温症になること

  熱い・寒い環境に長時間放置されるとおこります。

  熱中症は飼い主様によって防ぐことが出来ます。

  危険なのは!!

  空調設備offの部屋でお留守番、車の中、暑い中外出をする、屋外の日蔭のない所に繋ぐ、などです。

  また、ハムスターやウサギなどの小動物は体が小さく短時間で熱中症にかかると言われています。

  室内飼育では直射日光を避け、空調設備を利用した方がいいようです。

 

●動物だけにできる点滴方があること

  皮下に入れた液体が細血管から徐々に吸収されていきます。皮下補液や皮下輸液といいます。

  主に水分補給や栄養補給のために行います。約5~10分程度の処置で入院が必要ありません。

 

歯みがきや耳掃除などもそうですが

動物の体によく触れることで変化に早く気付くことが出来ます。

早期発見、早期治療により回復にかかる時間も短くなると言われています。

  

 

 

ブログをご覧になった方々に「そんなことあるんだ」「知ってて良かった」と

思って頂けたら幸いです。

 

今後とも宜しくお願い致します。